窓の防音リフォームで静かで快適な生活を続ける方法

仕事から家に帰ってきたとき、静かな空間でゆっくりしたい。
休日はお気に入りの映画を大画面大音量で楽しみたい。
憧れだったピアノの練習を気兼ねなくやりたい。
娘が中学から吹奏楽を始めたので、お昼間だけでも家でトランペットの練習をさせてやりたい。
外から入ってくる音。
家の中から出ていく音。
自分にとっては快適で楽しい音であっても、他人からは騒音で迷惑と感じられることがあります。
暮らしの中で起こる「音」は、気にならないなら大丈夫ですが、一度気になり出すと大きなストレスに。
自分が受けたときの「音のストレス」。
他人へ与えてしまうかもしれない「音のストレス」。
どちらも解決して、快適な暮らしを送る方法を紹介します。
1: 騒音レベルと環境の目安
あくまで一般論ですが、人が「騒音」と感じるのは、どのくらいの音レベルでしょうか。
音レベルの基準として「db(デシベル)」という音量単位が使われますので、ここでもdbでお話していきます。
人によって騒音の基準は違いますし、心理的な部分でも変わってきます。
人は自分のことだと寛容になります。
自分の家族のことだと我慢できます。
子供のピアノ練習なら、何度間違っても親は気になりません。
気になるどころか、がんばって練習する姿にうれしさも感じることでしょう。
しかし、これが他人となると話が変わってきます。
隣の家からの音には敏感に反応する人。
右隣は大丈夫だけど、左隣の人の音は許せないという人。
このように「騒音」とは「感覚」の結果でもありますから、簡単に「db」という数字だけでは判断できません。
だから、一概に「○○dbだから静か」とは言えないのですが、どれくらいの音量が「○○db」なのかを知っておいてもらえると判断する基準にはなります。
30db:郊外の深夜に聞こえる音、ささやき声:かなり静な状態です。
40db:図書館や静かな公園:生活する上で快適な状態です。
50db:比較的静かな事務所:生活する上で快適な状態です。
60db:デパートの店内:うるさいと感じるレベルです。
70db:選挙などの街頭演説:かなりうるさい状態です。
80db:交通量の多い交差点:疲れるうるささです。
90db:新幹線や飛行場の周囲:はっきりいって辛い状態です。
では、このような「音」は、どうして外から入ってきたり、家の中から外へ出ていったりするのでしょうか。
次から説明していきます。
2: 騒音や防音対策には窓リフォーム
「音」が伝わってくるには、2つのタイプがあります。
ひとつは、建物を伝わる音。
近くで工事があったとき、振動が地面を伝って聞こえてくることがありますね。
また、前の道をトラックが走ったとき、建物に振動が伝わってくることもあるでしょう。
もうひとつのタイプは、空気を伝わる音。
実のところ、ひとつ目のケースは建物の作りに左右されますので、大がかりなリフォームなどでしか対策することができません。
しかし、人が生活の中で不快に感じる音の大半は、二つ目のタイプ。
「空気を伝わる音」が原因となっています。
ですから、騒音に悩まされておられるご家庭を見てみると、薄い窓ガラスから音が出入りし、つらい状態になっていることが多いです。
また、窓の面積が広いほど、音が伝わってきやすくなりますので、リビングにある背の高い窓から音が漏れたり、入ってきたりして悩みが増えているということが良くあります。
3: 騒音や防音の方法
「騒音」や「防音」の対策をする場合に効果のある方法をお伝えします。
先ほどもお話しましたが、音は空気を伝わり出入りします。
特に壁や天井のように分厚く空間のある部分ではなく、薄く空間の無い窓とガラスから出入りします。
ということは、窓とガラスをリフォームすることで「騒音」「防音」の対策ができるということになります。
そこで、一番おすすめなのが「二重窓」。
二重窓とは、室内側にもう一つ「窓」を設置することで、外窓と内窓の間に「空気の層」を作り、音が空気に乗って伝わりにくくなるようにした方法です。
二つの窓の間で音が反射し、気密性の高い窓と窓の間を音が反復することで音が緩和されます。
その結果、外から入ってきた音は小さくなり、家の中から出た音も同じように小さくなります。
また、ガラスも「防音ガラス」と呼ばれる厚みのあるガラスを一緒に使用することで、より「騒音」「防音」への性能がアップします。
音は空気を伝わって聞こえてきます。
ですから、気密性の高い状態を音が出入りしやすい「窓」に作れれば、音が伝わる経路を遮断することができ、音の侵入、音の漏れを防ぐことができるということになります。
4: 騒音や防音に適した窓の取り付け方法
二重窓は、大きな工事はなく比較的簡単に取り付けすることができます。
あなたのお家の窓を見てもらいたいのですが、窓の内側に「木枠」があると思います。
この「木枠」の部分に内窓のサッシ枠を取り付けるようにします。
まれに内側の木枠幅が狭い場合もありますが、このような場合には「ふかし枠」と呼ばれる木枠の幅を広げるものを取り付けますので、ほとんど窓を二重窓にすることができます。
ただし、次のような窓の場合、二重窓にすることが困難なことがあります。
・ルーバー窓
ハンドルをクルクル回して開け閉めする窓です。
ハンドルの位置によって工夫が必要になりますので、窓の専門家に相談してみてください。
・内側に倒れて開く窓
少ししか「窓を開けられない」という制限が出てしまいますが、それでも大丈夫でしたら二重窓も可能です。
「開け閉めする」ということでしたら、最適なサッシやガラスを選ぶ必要が出てきますので、この場合も「窓」に詳しいお店に相談してください。
・ドアタイプの窓
「ドアクローザー」と呼びますが、ドアのように窓を支えている腕がある窓です。
二重窓にできないことはありませんが、室内が狭くなることもあります。
室内の場所によっては二重窓にするのは困難なこともあります。
ドアクローザーを別の方法に交換するなど、窓のリフォームに強いお店と相談してみてください。
・防犯装置がある窓
セコムさんなど、窓に防犯装置が付いている場合、、、このまま二重窓にすることは難しいです。
ただ、ブザーを移動できれば可能な場合が多いので、契約している警備会社に「ブザー、移動できますか?」と確認してから検討してください。
5: 騒音や防音のポイント
ここまでお読みいただいているのでおわかりかと思いますが、騒音や防音のポイントとは
「スキマをなくす」
これに尽きます。
騒音や防音は、ガラスを伝わって音が出入りすると言うよりも、窓の枠であるサッシのスキマから音が出入りすることの方が多いのです。
「だったらサッシを交換しよう!」
という意見もありますが、サッシを交換すると費用も時間もかかります。
サッシは家の外壁に入り込んでいることが多いため、簡単に取り替えできるようになっていません。
ですから、スキマをなくす方法として簡単にでき、サッシとの間の「空気層」が防音効果を高めてくれるのが「二重窓」ということになるんです。
まずは寝室の窓を二重窓にリフォームして、音の状態を体験してみてほしいと思います。
6: まとめ
騒音、防音。
自分から出た音、他人から届いた音。
同じ音、同じdb、同じ音質であっても、音は人や状況によって感じ方が違います。
ですから、イライラとストレスのタネにもなりやすいもの。
でも、今回お話しました「二重窓」を設置することで、かなりストレスが軽減できるでしょう。
聞きたくない音が入ってこない快適な空間。
気兼ねなく音を出せる楽しい空間。
ふたつを簡単に実現してくれるのが二重窓です。
騒音・防音でお困りなら「二重窓」を選んでください。